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ブリーダーって儲かる? どうやってなれるの?

ウチの猫が好きで好きでたまらない、というだけの人はブリーダーには向きません。だってそういう方は生まれた子猫が可愛くて、誰にも譲ることができずに家を猫屋敷にしてしまうでしょうから。(実は我が家も結構紙一重‥‥苦笑)
でもウチの猫が可愛くてしょうがない、と思えない人にもブリーダーは向かないと思います。産まれた子猫の行末を心配しない人・知識も与えず無責任に繁殖を奨励する人・勉強する気のない人はブリーダーになってほしくありません。

猫は車より手間もヒマも金もかかる金喰い虫です。食費、医療費、宣伝費、ショーの出陳費、その他猫舎を維持するためのあらゆる経費は増加するばかりです。ほとんどのブリーダーは、生活の為に他に仕事をもって働いています。これは日本のみならず欧米のブリーダーも同様です。そして週末はキャットショーで疲労し月曜日にはまた仕事へ‥‥。ホント道楽としか言い様がないです。(お勤め人もいれば自営の人も、ご家族のいる専業主婦だって結構大変だと思います。)
また、避妊・去勢をしていない猫たちの繁殖管理はそれなりに大変です。そしてたくさんの猫との生活は、楽しいことばかりではありません。長く続けていけば、それこそ悲しい経験も悔しい思いもたくさんする事になるでしょう。(これはブリーダーに限ったことではありませんが‥‥。)決意と覚悟、忍耐力と責任感、そしてご家族のある方は理解と協力を得られる事が必要です。

以前何かの本で、在宅でできるお仕事っていうコーナーでキャットブリーダーが紹介されていましたが、はっきり言って、儲けるためには大規模繁殖工場か卸し専門業者になるしかありません。無茶な繁殖、幼すぎる譲渡、不適切な食餌に杜撰な管理、売れ残りや病気やリタイヤした猫の処分、"出荷"した子猫の将来には無関心‥‥。そこで暮らす猫を想像してみて下さい。

尤も、ブリーダーになるために特別な資格というものはありませんから、繁殖可能なオスとメスを持っていればすぐにブリードはできる訳ですが、ブリーダーを続けていくためにはある程度の専門知識が必要だと、私たちは考えています。先輩ブリーダーから、あるいは各種のセミナーや書籍から‥‥どんな手段でも構いませんが、勉強すべき事がたくさんあります。子猫を譲渡する段階では、飼養方法や不妊手術あるいは繁殖についての助言、その後も様々な事柄に関して相談を受ける機会があるでしょう。それらに応えていくこともブリーダーの大切な役割だからです。さらには法に則って、無責任な繁殖や飼養の放棄を禁止・警告し、適正な飼い方と動愛法への理解を啓蒙していくことも。

ブリーダーは、品種の向上を目指して計画繁殖をします。金銭や命のやり取りという重大な事柄以外にも、誠意と志を持ち、その猫種のスタンダードを理解し、さらに理想の猫を作り出そうとする弛まぬ努力と情熱、そしてその猫種の魅力をより多くの人に知ってもらいたい。これによって生計をたてている訳ではないアマチュアでも、やるからにはその道のエキスパートになりたい。それこそがブリーダーの目指す方向性であり喜びではないでしょうか。
キャットショーなどを通じて、ブリーダー同士の情報交換や協力者を得ることは、ブリードを続けていく上で不可欠な事と言えます。安易な気持ちで繁殖を始めることはお勧めできませんが、志しある仲間が増えるのは喜ばしい事です。それによって新しい楽しみや可能性をもたらし、活発な意見交換のできる同志と出会えるかもしれません。

私たちもNFCの魅力にはまってしまった一員として、もっともっとNFCについて知りたいと思っています。いつかN&M独自のNFC顔を作れるようになれたら‥‥いいなーって、只今挑戦&勉強中です。(笑)
もしあなたがブリードに興味があるなら、子猫の将来や育種について、是非いろいろ思い描いてみて下さいね♪

CFA JAPAN Siteブリーダー論理もご参照下さい。

*平成17年6月22日に「動物の愛護及び管理に関する法律」(動物愛護管理法)の一部を改正する法律が公布され、翌年から施行されました。 また、法の改正に併せて「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準(平成14年5月28日・環境省告示第37号・平成18年1月20日一部改正)」も改正及び制定されました。
これにより個人ブリーダーも動物取扱業の登録が義務づけられ、規定の資格が必要になっています。
by wegiecat | 2007-02-12 02:59
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